2000年大会INDEX

2000年日本平和大会in沖縄国際シンポジウム 海外代表プロフィール


フランチェスコ・イアヌレッリ

ピース・リンク 軍縮部門調整者(イタリア)

 ピース・リンクは、91年に設立されたイタリアの平和問題の情報交流センター的な役割をはたしている市民団体。扱う課題は、環境問題から軍縮問題、異文化交流など多伎にわたっています。まだインターネットが一般的でなかった80年代から活動を開始しており、この分野での草分け的存在で、広範な団体、教師、社会活動家など広範な人々が参加しています。
 NATOのユーゴスラビア空爆の際には、マスコミを使った、「人道的介入」を口実とした空爆正当化の論調がはられたが、同団体は、リアルな情報提供を行い、イタリアの平和団体のもっとも重要な情報源となったといわれています。
 情報交流だけでなく、運動の組織ににも力を入れており、NATO原潜の寄港によるイタリア港湾での核事故の危険に反対する運動は、大きな関心をあつめ、イタリア各地で、抗議行動も行われました。また、コソボ、チェチェンでの活動もおこなっています。



イム・サムジン
緑色連合 事務局長(韓国)

 緑色連合は、韓国の最も大きな環境団体の一つで、在韓米軍基地による環境破壊を告発し、基地被害の根絶をもとめる運動にとりくんでいます。同時に、米軍の環境破壊を野放しにする根源となっている韓米行政協定(=地位協定)の改定をもとめる運動でも積極的な役割をはたしています。
 今年七月に同連合は、ソウル市内を流れる漢江に米軍が、有害なホルムアルデヒドを廃棄していたことを暴露し、国民的にも大問題となり、米側も謝罪を表明した。これ以外にも、廃油の垂れ流しによる汚染や有毒物質の杜撰な管理など、米軍の環境破壊を次々に告発してきています。また、同団体の作成した環境破壊の実態をすめすスライドは、米韓行政協定改定交渉で、韓国政府側がアメリカへの説明の際に使用されました。
 10月には、日本平和委員会としてはじめて韓国を訪問し、同団体との交流を深めています。



ジョセフ・ガーソン
フレンズ奉仕委員会プログラム・コーディネーター(アメリカ)

 フレンズ奉仕委員会は、平和主義を重視するキリスト教徒団体で、国内外で反核運動、反戦運動などを積極的にすすめており、ガーソン氏は、政策・活動の組織の面で重要な役割を果たしています。
 同氏は、アメリカ覇権主義の世界戦略、アジア・太平洋戦略についての研究・分析に造形ふかく、とくに沖縄基地問題については、特別の関心をはらってとりくんできています。沖縄G8サミットに際しては、沖縄の基地問題解決を訴えるアメリカの広範な学者、文化人などの連名アピールなどを組織し、沖縄現地の新聞広告を発表し、注目をあつめました。
 ガーソン氏は、これまで原水爆禁止世界大会にたびたび参加するなど、原水爆禁止運動の発展にも重要な貢献をしてきました。そして、沖縄をはじめ日本各地の平和運動とも交流をかさねるなど、日本の平和運動と深いつながりをもっています。



イスズエル・グアダルーペ
ヴィエケス救済発展委員会(プエルトリコ)

 米海軍の演習場をかかえるヴィエケス島で、軍事演習による環境被害や人権問題の解決、地域の経済社会発展のために活動しています。
 60年以上にわたって、アメリカの支配のもと、海軍基地の演習場がおかれ、住民のあいだで死傷者を出す事故がくりかえされるとともに、ガンなどの疾病が高率で引き起こされる状況を生み出してきています。また土地と、天然資源がアメリカの管理にあり、現地の有力な産業である漁業を妨害し、プエルト・リコ本島との最短距離のルートが海軍の管理下におかれるなど、ビエケス島の経済発展にとっても重大な影響をもたらしています。
 グアダルーペ氏は、演劇の先生を勤めていますが、演劇は、市民運動を組織するうえで、重要な役割を果たしています。
※同氏の補佐として、マリア・I・レイナト=プレマーホ女史(アメリカ社会における中南米民族の文化的・民族的アイデンティティーを護り、経済的・社会的自立を支援する団体である「中南米移民エンパワーメント」の設立者)も参加します。

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