2010年日本平和大会へのメッセージ
ワリード マハムード アブデルナーセル 駐日エジプト・アラブ共和国大使
2010年12月1日
代表のみなさん
ご来賓のみなさん
ご参加のみなさん
日本平和委員会創立60周年の今年開かれる日本平和大会にごあいさつできることは、大きな喜びです。エジプト・アラブ共和国政府は、大量破壊兵器のない世界を実現するためのあらゆる努力を支持することに揺ぎない確信を持っており、その立場から、世界から核兵器をなくすことをめざすいかなる行事にも、参加への強い意欲をもっています。
2010年は、いくつか重要な行事がとりくまれており、核軍縮問題にはずみをつけています。おもなものとして、アメリカとロシアによる戦略兵器削減条約の調印や2010年NPT再検討会議の成果がありました。
みなさんご存知のように、エジプト政府は2010年NPT再検討会議が確実に成功するように、政府独自として、あるいは非同盟運動(NAM)および新アジェンダ連合の議長国として、多大な努力をはらいました。エジプトは、最終文書が核兵器の完全な廃絶に向かう具体的な道筋を実現するという、エジプトおよび非同盟運動や新アジェンダ連合の立場を反映したものになったことに満足しています。
しかし、私たちは、再検討会議が逆戻りできない期限を切った核兵器廃絶への明確な誓約を採択することを望んでいました。これはなりませんでしたが、私たちは世界から核兵器をなくすという目標を追求するために、絶え間ない努力をいっそう強めます。
エジプトと非同盟運動にとって重要な問題のひとつは、中東非核地帯の設置です。エジプトは、1974年以来この問題での決議を提出し続けています。1995年のNPT再検討会議では、この趣旨での決議がコンセンサスで採択されました。2010年のNPT再検討会議成果文書は、国連事務総長と1995年の決議の共同提案国が、中東に核兵器などすべての大量破壊兵器のない地帯を創設することに関する会議を2012年に開催することとしました。エジプトは、このことは大きな成果であると考え、現在その目標を実現のために手立てをとっているところです。
私たちは、すべての国および非国家主体に、2012年の会議と中東に非核地帯を設置するという目標を支持し、会議が確実に成功するように支援することを呼びかけています。
エジプト・アラブ共和国政府は、核兵器のない世界をつくるという目標を確実に実現するために最大の努力をはらうことをお約束するとともに、ともに活動することを期待し、この目的達成へのあらゆるとりくみを支持します。
みなさんのご成功を願っています。