2010年大会INDEX

2010年日本平和大会へのメッセージ

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ハビエル・ポンセ・レイバ 駐日エクアドル共和国大使

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2010年11月18日

 2010年日本平和大会にご参加の皆さん、千坂純事務局長からの温かいご招待に感謝いたします。大会の成功をお祈りするとともに、みなさんにご挨拶できることを嬉しく思います。
 エクアドルの外交政策におけるいくつかの特徴についてお話します。わが国は他国とともに、世界平和、武装解除、核兵器とその他の大量破壊兵器の廃絶を支持・促進し、人民の協力と連帯を促進します。
 2008年9月、64%の賛成で承認された新エクアドル憲法は、人間の発展と豊かな生活のための市民外交という方針に基づいた、エクアドルの外交政策の指針となる原則を示しています。とりわけ、国家間の法的独立と平等、平和的存在と決意、国際紛争と論争の平和的解決、内政不干渉、平和と普遍的軍縮の促進を表明しています。
 エクアドル憲法が示す原則と権利の多くは、ラテンアメリカ諸国間に存在する政治的関係の変化に寄与しています。同じように、平和的領土を保持し普遍的軍縮を促進するというわが国の宣言は、南米諸国連合(UNASUR)参加国の手本となっています。UNASURはエクアドルが議長国を務めた時期に、この地域が平和的領土であることを宣言しました(2009年8月29日、バリロチェでの議長宣言)。
 エクアドル憲法は、核兵器と大量破壊兵器の開発と使用を非難し、領土内の軍事基地設置を禁止し、他国への軍事基地設置に反対しています。わが国の憲法の枠組みと、ラファエル・コレア・デルガード共和国大統領が示した指針に基づき、米軍マンタ基地の即時閉鎖・撤去が決定されました。この米空軍基地は10年以上前に建設されました。わが国は二度と外国軍事基地の建設を許しません。最後の外国軍兵士は、エクアドルを2008年10月に去りました。
 エクアドルの平和主義の伝統は、1967年のトラテラルコ条約の交渉と締結においてわが国が果たした役割までさかのぼります。メキシコで採択されたこの条約は、ラテンアメリカでの核兵器使用を禁止しています。エクアドルの果たした役割が評価され、ラテンアメリカ核兵器禁止機構(OPANAL)は、初代事務局長にわが国の外交官を任命しました。
 今年の11月26日までの15か月間、エクアドルはUNASURの議長国を務めました。そして他国とともに南米防衛委員会の設立を促進し、また、相互信頼と安全保障を促進するための履行・保障の具体的手段を含む政策採択に向けた重要な進展づくりに貢献しました。
これは、外部の覇権主義的大国の介入を許さない自主的な南国防衛システム設立のための最初の一歩です。
 最後に、この美しい街で開催される大会が発展し、また、平和を実現し、公平で、包括的で、公正で、協力的で、平和的な世界を実現するための一翼を担うと確信しています。
 ありがとうございました。