2009年大会INDEX

2009年日本平和大会in神奈川 開会総会における海外代表あいさつ

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コラソン・ヴァルデス・ファブロス


ストップ戦争連合フィリピン/外国軍事基地撤去国際ネットワーク

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 ストップ戦争連合・フィリピンと外国軍事基地撤去国際ネットワークより、心からの連帯のあいさつを送ります。
 特に大きな変化と発展が起っているなかで開かれている今年の日本平和大会に参加する栄誉をいただいたことに、感謝します。今ほど、日米間の安全保障関係が問題にされ、その真価が問われているときはありません。結果として外国軍基地の閉鎖を推進する機会が生まれています。特に、基地が人々の生活と環境にもたらす影響をまのあたりにしてきた沖縄や神奈川の基地の閉鎖です。平和と外国軍事基地撤去をめざし、決意をあらたにし、活動を強めましょう。
 長年運動してくるなかで、私はこの大会のような集いは、お互いの経験を共有する場になることを実感しています。人々の経験をきくことは、常に意味あることです。平和と正義をめざす運動とともにある私たちの人生を方向づけてきたからです。私は毎朝目を覚ますたびに、こうした人々の話に、心の中で耳を傾けます。

 私たちは、外国の軍事プレゼンスや干渉の社会的コストの重荷を背負わされている数知れない男性、女性、子どもたちに感謝します。同時にこうした人々は、命と環境を守るための法律と政策を実行する責任を負っている軍人や公務員や指導者たちよりも、勇気ある人々でもあります。私たちはこうした人々に、彼らの経験を伝え、痛みと絶望、そして希望と勇気を分かち合うことで私たちに力を与えてくれていることに、感謝します。私たちは、彼らが失ったものの大きさを実感することはできませんが、平和、自由、正義への道と対案を探るうえで彼らに導いてもらうことができます。
 多くの場合、彼らの姿は見えません。犠牲者や被害者である彼らは、「対テロ」や「国家安全保障」や「国家利益」という欲にとらわれている自国や外国の軍国主義者にとっては、「副次的被害」に過ぎないからです。

 私たちは、この地域の歴史上重要な岐路にたっています。沖縄は、沖縄と日本の人々にとってだけでなく、アジア太平洋地域の私たちすべてにとって重要です。沖縄は、私たちの平和と安全な未来を決定づけるものです。志位和夫氏は鳩山首相に、「今こそ政府はアメリカへの従属をやめるべきだ」と迫りましたが、私はこれは意義あることだと思います。これは、具体的で責任ある対応をもとめる政治的呼びかけです。基地のない沖縄という、長年の沖縄の人々の夢と願いを認め敬意を払う以外に、普天間問題の解決はありえません。米軍基地が沖縄の人々の生活を支配し決定し続ける限り、人々の本当の発展はありえません。

 私たちそれぞれの国とアジア太平洋地域が、数々の重大な問題に直面している今、日本と沖縄の平和運動のたくさんの有意義な経験に、あらためて感謝します。こうした問題に立ち向かうとき、私たちは力をあわせることで強くなります。互いの状況や運動について交流しあいながら、解決や戦略や対案を見つけようと努力します。岐路に立つ私たちが今もとめるのは、平和、正義、自由です。私たちはアメリカとの真の友情を呼びかけます。私たちの中に、私たちの生活に、私たちの環境に、核兵器や基地を拒否する友情です。私たちは、人々の連帯に意義を見出し、国際問題での草の根の行動を強めます。力をあわせれば、ひとりでは決してできないようなたくさんのことが可能です。対案はあるのです。軍事施設を平和と発展のための施設に転換することも可能です。フィリピン経済は、基地が閉鎖されても崩壊することはありませんでした。基地のあとにくらしがあるのです。
 希望と勇気を持ち続けましょう。がんばりましょう。