2009年大会INDEX

2009年日本平和大会in神奈川 開会総会における海外代表あいさつ



ジョン・リンゼイ・ポーランド

アメリカ友和会


 一年前、世界の人々は大きな期待を抱いて、ジョージ・W・ブッシュが退場し、チェンジを掲げて選挙をたたかったバラク・オバマが非白人では初めての合衆国大統領として登場してくるのを待っていました。

 しかし、今日、アメリカの軍事費は歴史上のいつの時代よりも増え、イラクとアフガニスタンをあわせると、オバマが大統領に就任する以前と同じくらい多くの兵士がいます。

 アメリカの超大国としての影響力には陰りが見え、もはや諸国の将来はアメリカの手の中にはありません。私たちが自分たちの物語の主人公になることを決意し、その決意に基づいて行動し、そのことを広く世界中に伝えていけば、将来は私たちのものになるのです。地球上には米軍基地の被害を受けた住民がそのように決意した場所がたくさんあります。パナマ、フィリピン、ハワイのカホラエ、プエルトリコのビエケス、イギリスのグリーンナム・コモン、チェコ共和国、沖縄の辺野古、カリフォルニア州の私の町、エクアドル、イタリアのヴィツェンツァ、。私たちが軍国主義から解放される物語の主人公になったとき、世界の人々の心は応えてくれるでしょう。

 日本政府にとって日米安保条約を破棄するのは非常に困難です。オバマ政権にとってもこの条約を破棄することは困難です。なぜでしょうか。それは軍事基地というくさびが、二つの国の緊密な関係にも、私たち自身のアイデンティティにも、深くうちこまれているからです。新しいアイデンティティを提案し、それを発展させて自ら体験しない限り、この状態を変えることは困難です。軍国主義者は言います。「東アジアの選べる道は戦争か服従かしかない」。彼らは私たちに、戦士になるか、服従するしかないのだと強調します。しかし、実はもう一つの道があるのです。それは非暴力の抵抗の道です。この道は辺野古の人々が私たちに示している道であり、エクアドルの国民の示している道です。また国民の圧力で政府が2010年までに外国軍撤退を要求したイラクが示している道です。私たちはこのイラクの約束が守られるように活動しなければなりません。

 自分自身や、私たちのリーダーたちに言いましょう。普天間の米海軍基地の外国移転反対。普天間基地の役割をなくし、海外でたたかう戦争をなくしましょう。普天間基地を撤去し、海兵隊をアメリカに帰国させ、彼らが自分のエネルギーをソラーパネル労働者、教員、医療労働者、庭師などの仕事を学ぶことにつぎ込むようにしましょう。全ての基地を撤去し、私たちが本当に望むものに基づいた同盟関係を結びなおしましょう。

 これには辛抱が必要です、そして想像力と連帯と犠牲が必要です。しかし私たちが想像することから始めなければ、それは決して起こらないのです。さあ、始めましょう。